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洋美さんが、僕を連れて行ってくれた場所には、

一人の女性が待っていた。


「丈くん、ここでちょっと待ってて・・・」


洋美さんはそう言うと、女性の方へ歩いて行った。

洋美さんは、女性に声をかけて、

何か話をしていた。



その女性は、一回二回頷くと、

立ち上がって、こちらを向いた。



髪の長い女性で、年齢は40歳くらいだろうか・・・



洋美さんに促されて、女性の方へ歩き

挨拶をした。



その人は、悲しそうな瞳をして

僕を見て、こうつぶやいた・・・




「変わっていないね・・・」


そう一言 つぶやくと、ひとすじの涙を流した。



その瞬間、その女性が

美穂とわかった。




「美穂か・・・?   本当なのか・・・」


「そうよ・・・丈くん・・・美穂よ・・・」



「あなたが 黙って居なくなってから、どれほどあなたの事を 探したか・・・

   私がどれほど、悲しかったかわかる・・・?」


「栞は知らないって、言っていたけど、何度も問いただして

   本当の事を聞いたのよ」


「どうして・・・  私を置いて一人で行ったの?」



「ごめんよ 美穂・・・」




僕はそれだけ言うと、言葉が出ず、涙が溢れてきて

   美穂を抱きしめた



美穂は涙を流しながら、話をはじめた。



「丈くん、あなたが宇宙に行ったと聞いてから、もう二度と

   会えないと思っていたわ」



「だけど、あきらめずに 色々考えたのよ」



「6年が過ぎた頃だったかな? あなたが乗った宇宙船よりも

   高性能の宇宙船を、開発していると聞いたから、何とかして

   その宇宙船に乗れないかと、いろんな人に聞いたのよ」



「宇宙船に乗るためには、厳しい条件があったんだけど、

   偶然にも宏一さんと知り合うことが出来たの」



「宏一さんのおかげで、特別にこの宇宙船に乗せてもらえたんだよ」



「宏一さん・・・ 宏一さんは元気だったかい?」



「・・・」



「宏一さんは、私を宇宙船に乗せるために、色々動いてくれてね

   かなり無理していたみたいだったの」



「私が出発するときは、入院していたわ・・・」



「そうか・・・」



僕は、宏一さんの優しい笑顔を思い出していた。




「丈くん、あなたが居なくなって 12年経って 私は出発したのよ、

   今は、丈くんよりもお姉さんになっちゃったね」



「美穂・・・ 今・・・ 何歳なんだ・・・」



「38歳よ、もうおばさんになっちゃったね・・・」



「美穂・・・ 結婚しなかったのかい?」



僕がそう言うと、美穂は悲しい瞳で僕を見つめたまま、涙を流していた」




「丈くん以外に誰が居るっていうの?」



「初めてドライヴに誘ってくれた日のこと、覚えている?」



「男の人とあまり話をしない私を、自然な感じで誘ってくれたじゃない・・・」



「あんなふうに話してくれたのは、丈くんしか居なかったんだから」





「丈くんと2人で見た、夕日キレイだったね・・・ 私忘れないよ」



「美穂・・・ ゴメンな・・・」



僕は、もう、そうしか言えなかった。





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「ところで洋美さん、先に着いている宇宙船からは、

 なんて言ってきたの?」



「アンドロメダから割と近い M33へ行くらしいの」



「M33ってどんな銀河なのかな」



「M33はね、アンドロメダの5分の一くらいの、大きさをしているんだけど、

 銀河の腕の部分の形が、のこぎりの刃のようにギザギザした感じに見えてる」



「地球から見ると、さんかく座にある銀河で、肉眼でも見えていたのよ」



「このM33には、かなり大きなガス星雲が存在しているの」


「NGC604という、散光星雲といっていいのかな、1300光年の広がりを見せていて

 中心方向に若い星がたくさん誕生していて、周りのガス雲を輝かしているわ」



「この星雲を調査・探査目的で、行くと連絡があったらしいのね」



「大丈夫なのかな、そんなところへ行って・・・」




「星雲の中には、超高温の恒星もあるので、危険な探査には違いないわね・・・」


「心配だね・・・」




「この星雲の探査は、かなり長い期間になるし」


「1年から2年かけて、ガスの成分や星の誕生過程など、その他にも

 星間物質・暗黒物質なども調べるみたい」



「大変だけど、重要な任務になるんだね」



「超高温の星があるということは、ガス星雲自体も超高温かもしれないよね」



「あの宇宙船は、船体の周りにプラズマのシールドを特殊な状態で造れるということだから、

 ガス星雲の中に入ることも出来るかもしれないわね」


「詳しいことはよくわからないけど、無事を祈るよ・・・」


そう言って、その日は別れた。




次の日


「丈くん、大切な話があるの、時間あるかしら?」

洋美さんが 僕の部屋に来て そう言った。


「アンドロメダの中継基地に着いたら、行って欲しい所があるんだけど・・・」


「中継基地で?」

「うん、構わないけど、僕が行って何かするのかな?」

「僕は特別なことは出来ないよ、一人で行くのは不安だな・・・」



「大丈夫よ、丈くん 私も一緒について行くから、心配しないで」


「そうか、洋美さんが一緒なら安心だ」

「ところで、どんなことするの?」


「中継基地で、会って欲しい人が居るから、その人の話を聞いて欲しいの」

「今言えるのは、これくらいだわ」


「うんわかった、洋美さん」


「洋美さん、中継基地に先に着いてる宇宙船は、もうM33へ行ったのかな?」


「いいえ、私たちの宇宙船が着いてから、情報交換や船のメンテナンスなんかで、

      しばらく居るそうよ」

「そうか、大事な任務があるから、準備も必要なんだね」


「そうなの、そして一部の乗組員も交代するような話も、聞いているわ」

「交代した乗組員の人から、面白い話も聞けるかもしれないわね」


「それは楽しみだ、後どれくらいで着く?」


「そうね、ここからは光速は出せないから、2日くらいはかかりそうだわ」


「2日か、わかったありがとう洋美さん」



アンドロメダの、中継基地へ着いてからの事を考えていた

乗組員の交代・・・ まさか洋美さんが・・・


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僕が地球を出て、1年3ヶ月が過ぎた。

美穂のことを考えない日は無かった・・・。


今は、銀河系を離れて、

星の少ない空間を飛行している。


故郷の銀河系を見てるんだけど、よその銀河とそう変わりはないな

というのが、僕の感想だ。


今見えているのは、斜めからなんだけど、

昔写真で見た、アンドロメダ銀河のように綺麗な渦巻きではないんだ。


少し形がゆがんでる・・・。


洋美さんの話では、アンドロメダ銀河にある惑星系に寄って

そのあと、光速超える速さで乙女座銀河団方向へ、向かうらしいと

いうことみたいなんだ。


僕が出発するだいぶ前から、宇宙船はここを経由して

色々な銀河へ、行ってるということらしい。



このことは、つい最近洋美さんから聞いたんだ。

この中継地のような惑星系は、地球人のような生命体は

居ないようなんだ。


星に降りるわけではなく、近くの宇宙空間に地球から来た宇宙船が

待機してて、宇宙船同士がドッキングして、色々な情報などを

交換しているということ、らしい。





「丈くん」

「丈くん、入るわよ」


ドアをノックする音がして、洋美さんが部屋に入ってきた。


「洋美さん、どうしたの?」


「丈くん、この先のねアンドロメダの惑星系に先に着いてる宇宙船から

 連絡があったので、知らせに来たの」



「アンドロメダには、地球からの宇宙船が結構来てるのは知ってるわよね?」



「うん、洋美さんから教えてもらったよ」


「実は、私たちが出発してから、地球時間で10年経った頃に

 私たちの乗っているこの宇宙船よりも、安定して光速を超える速さを出せる

 技術が開発されたそうなの」


「えっそうなの?

 僕らの乗ってるこの船も凄く速いって言ってなかった?」


「そうね、私がそう教えたわよね・・・」



「アンドロメダまで、数週間で着くと丈くんに、教えた・・・」



「うん、洋美さんからはそう聞いていたけど、真っ直ぐにアンドロメダまで

 行くわけじゃないから、もっと日数がかかることはわかっていたよ」




「ところで洋美さん、先に着いている宇宙船からは、

 なんて言ってきたの?」


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